新入生は、新しい環境で期待と不安に満ちあふれていることでしょう。勉強や部活に大いに励んでください(図1)。
進級された皆様、新しい後輩を迎える準備はできていますか。この時期は環境の変化によって生活のリズムが乱れがちです。いつも以上に意識して規則正しい生活を過ごすことを心がけましょう。
新入生を迎えブカツも本格化。トレーニングにしっかり対応するためにも、カラダづくりの基本となる食事の内容はとても重要です。
栄養素には、「炭水化物」「脂質」「タンパク質」「ビタミン」「ミネラル」という5つの種類があります。それを五大栄養素といいます(図2)。五大栄養素をしっかり摂りましょう!などと聞くと、何をどれだけ食べればいいのか悩ましく思われるかもしれません。
しかし、本当は単純で簡単なことなのです。そのコツをご紹介しましょう。
栄養バランスについて考えるなら、まず「3 : 1 : 2」の比率を覚えましょう。栄養素には様々な種類がありますが、とても簡単にバランスを取る方法があります。
食事は「主食」「主菜」「副菜」に分けられます。「主食」「主菜」「副菜」を3 : 1 : 2で摂って、「果物」「乳製品」を加えれば、栄養のバランスを替えることができます(図3)。
コンディショニング ワンポイント
「主食」「主菜」「副菜」を3 : 1 : 2で摂って、「果物」「乳製品」をプラス。
1日に必要な栄養バランスは、とても簡単な組み合わせなのです。
しかし、朝から主食・主菜・副菜をバランスよく食べているという家庭はなかなかありません。トーストだけ、おにぎりにお味噌汁といった単品メニューを急いで口に放り込むという方が多いかもしれません。しかし、近所のコンビニやスーパーでいつでも手に入るものを加えるだけで、足りない栄養素を補うことが可能なのです。
例えば、主食として6枚切りのパンを3枚。それにオレンジやグレープフルーツなどの柑橘類のジュースと牛乳をコップ1杯。さらに、ゆで卵とバナナ。これらの簡単な食材の組み合わせだけで、朝に必要な栄養は摂れてしまいます(図4)。
引用:親子で学ぶスポーツ栄養 柳沢香絵・岡村浩嗣
食事をコンビニやスーパーでまかなう場合を考えてみましょう。もしお弁当を選ぶなら、できるだけおかずの種類が多いものを選ぶことがポイントです(図5)。
食材の数が多ければ、そこに含まれる栄養素の種類も増えるからです。カロリーを抑えたければ、揚げているものは避けてください。飲み物はソフトドリンクよりも、果汁の入ったジュースや牛乳にしましょう。
さらに補食をミカタにつけると、栄養バランスはより理想的になります。ここでいう補食とは決してお菓子を食べるということではなく、食事だけで足りない栄養を補うための食事という意味です。
ですから、補食に適しているものは、食事の代わりになるものです。サンドイッチ、おにぎり、果物、乳製品です。バランス栄養食の「カロリーメイト」や大豆からできている「ソイジョイ」なども補食としておすすめです(図6)。
コンディショニング ワンポイント
様々な種類の食材を食べることで、栄養バランスが整います。
品数が足りないと感じる時には、コンビニやスーパーの惣菜などを
賢く利用しましょう。また補食には食事代わりになる栄養価の
高いものを選びましょう。
岡村 浩嗣さん
著書に「親子で学ぶスポーツ栄養(八千代出版)」「ジムに通う人の栄養学 スポーツ栄養学入門」(講談社 ブルーバックス)」「市民からアスリートまでのスポーツ栄養学(八千代出版)」