みんなでつくる、ブカツの教科書。

コンディション入門

ピリオタイゼーションという考え方

大切なのは選手としてのピークを、どのタイミングに見据えるか

コンディショニングのテーマは、年齢によって異なります。大切なのは、「長期的なゴール」「短期的なゴール」という"期分け"の考え方です。

期分けとは、1年間を「プレシーズン(シーズン前)」「インシーズン(シーズン序盤)」「ポストシーズン(シーズンの山場)」「オフシーズン(休養期間)」の4つに分けて、各シーズンに目的や内容を明確にすることです。そして、この期分けに沿って、実践すべきコンデョショニングのスケジュールを作成し、通年でパフォーマンスを発揮できる身体をつくっていくことが重要です。

これを"ピリオタイゼーション"と言います。短期的、長期的にしっかりとピリオド(期間)を区切り、意識して取り組まないと、望んだ結果はなかなか出ません。日本のスポーツ選手の多くが中学校、高校でピークを迎えてしまいがちです。そのため、学生時代に未来を見据えたトレーニングをしているかというと、残念ながらそうではないことが非常に多いのです。

ピリオタイゼーションとは、ごく当たり前のこと

アスリートになるためのピリオタイゼーションは、日常生活から身に着けていくべきものです。

中高生であれば、毎朝学校に通い、決まった時刻の授業を受け、決まった時刻で部活に取り組みます。つまり、1日の時間割に沿って、自然と細かく活動のピリオドを定められているのです。

一方、プロのアスリートは練習や試合をこなすことが主軸となり、食事や休養や睡眠など健康的生活リズムにおいては、常に"自己責任において自己管理"が求められます。中高生の時に規則正しい生活のリズムを身体に刻んでおけば、きちんとした生活から脱線しづらくなるでしょう。
ピリオタイゼーションで重要なのは、短期的にも長期的にも毎日の生活のリズムをつくることです。だからこそ、中学・高校生活を規則正しくおくることが大切なのです。

酒井リズ 智子さん

  • トータル・コンディショニング・コーディネーター

米国医師免許に加え、米国NATA認定アスレチックトレーナー、米国ACSM健康運動指導士の資格を保有し、米国の病院勤務の傍、プロスポーツチームコンディショニングでの経験を積む。米国現場での経験を生かし、現在はバスケットボールの田臥勇太選手、サッカー日本代表の川島永嗣選手他、陸上、野球、ゴルフ、卓球、柔道、フットサル、スノーボードなど、日米欧の様々な分野のトップアスリート選手のトータル・コンディショニング(トレーニング・技術・リハビリ・栄養指導・生活習慣矯正)をパーソナルで指導。

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